テレワークの導入プロセス
テレワークを導入するためには、必要なプロセスがあります。ここでは、テレワーク導入のプロセスおよび推進体制をどのようにすればよいか説明します。
(1)テレワークの導入目的
下図は総務省の「平成30年通信利用動向調査」からの資料です。テレワークの導入目的は、1位が定型的業務の生産性の向上、2位が勤務者の移動時間の短縮、3位が通勤困難者への対応、4位が勤務者のゆとりと健康生活、5位が人材の雇用確保・流出防止となっています。
テレワークの導入目的(複数回答)
出典:内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 平成25年版」(pdf)
導入目的設定にあたって重要なのは、目的がその企業の経営方針と密接にリンクしていることです。「テレワークは福利厚生の一環である」という認識の方が多いようですが、実は多くの企業では「働き方改革による生産性の向上」を目的とし、戦略的に導入しています。テレワークの導入目的をトップ自らが従業員に明確にし、理解させることが望まれます。テレワーク導入に成功している企業では、トップが強い意思で社内を説得しています。人事部門が提案し、導入したとしてもトップダウンが非常に重要です。早い段階からテレワーク導入の目的を共有し、全社で関心と協力を得られるようにすることが成功の鍵となります。