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就労継続支援多機能型事業所 しまんと創庫ロゴ
  • 就労継続支援多機能型事業所 しまんと創庫
  • 住所
  • 高知県高岡郡四万十町神の西1229-2
  • 業種
  • 医療福祉
  • 社員数
  • 職員9名 A型利用者3名、B型利用者30名(内在宅利用者10名)(2020年9月現在)
  • URL

テレワーク宣言

「働きたい」障がい者の方の夢を、テレワークという働き方を通じて支援します!

管理者 中平 多貴子
​宣言者
管理者 中平 多貴子
高知県の四万十川のほとりで、A型B型を併用した障がい者就労継続支援事業所を運営しています。高知県の「在宅就業支援体制構築モデル事業」をきっかけに、障がい者の「働きたい」思いをテレワークという働き方で実現するために、2018年10月から在宅テレワークによる障がい者の利用受け入れを開始しました。障がいや病気による制限で通勤が困難なために就労をあきらめていた「ほんとうは働きたい・・・」と思っている障がい者の人たちに、テレワークという働き方を通じて働く喜びとともにある人生を送っていただきたい、というのが私たちの願いです。

これまで、4名の利用者が東京や福岡の企業にテレワーク就労しました。働く場所を問わないテレワークの利点を生かして、就職先の選択肢を全国に広げ、今年度はさらに3名の就労を目指しています。今後も毎年3名の就労者を出していくために、基本的なスキル訓練だけでなく、「働く準備」(心構えやビジネスマナーなど)の訓練にも力を入れていきます。

在宅テレワーク利用者の受け入れ範囲を、高知県内全域に広げるだけでなく、地元に同様なサービスがない県外からの利用者の受け入れについても模索していきます。

また、昨年、在宅テレワーク利用者向けの指導員1名を県外から在宅テレワーク雇用した結果、サポート面での強化につながったため、今後テレワーク雇用による職員増員として、広く全国から募集する計画もあります。

これまで、地域の支援機関や特別支援学校などに、テレワークという働き方を伝える地道な活動をしてきましたが、本事業を通じて、弊所の取り組みが広く周知されることによって、より理解と認識が深まることを期待しています。

そして、テレワークを導入する障がい者の就労支援機関が増え、それにより、働きたい希望を持っている障がい者が働ける社会づくりへの大きな一歩になることを願っています。

取材記事

令和2年度第2回取材記事
テレワークが障がい者の就労支援方法を広げる
令和2年度第1回取材記事
テレワークが障がい者の就労支援方法を広げる

令和2年度第2回取材記事
テレワークが障がい者の就労支援方法を広げる

高知県でテレワーク就労の支援を就労継続支援B型*で行っている「しまんと創庫」。今年度の利用者の就労実績をはじめとした取り組み内容、課題と解決策、今後のテレワーク推進活動などについてうかがいました。

 (左から)管理者 中平 多貴子さん、職員 栗林 正人さん
 (左から)管理者 中平 多貴子さん、職員 栗林 正人さん

高知県在住のテレワーク利用者が大阪の上場企業に遠隔採用決定

今年度、実際に行った取り組み内容をお話しください。

在宅テレワーク利用者の受け入れを継続して行い、大阪の上場企業へ1名の入社が決定しました。パソコンの基本スキルや在宅で仕事をする心がまえなどの指導・訓練を経て、入所から約8カ月で第一希望の企業へ就職が決まりました。協調性があり、物事に前向きに取り組めるという本人の資質が評価された面が大きいですが、テレワークで居住地の場所を問わない働き方が広がっているからこそ生まれた機会だと感じています。
 
  また、県外在住のテレワーク利用体験者を1名受け入れました。企業へ応募しましたが不採用となった方で、テレワークの訓練を積めば採用に至る可能性があるとフィードバックを受けました。体験期間は2週間なので教えられることは限られますが、テレワークで仕事をするとはどういうことかという基本は学んでいただけたと思います。

ツールの利用についてはいかがでしょうか。

利用者も職員もネット上のバーチャルオフィスにログインし、就業時間中はいつでもお互いに簡単に連絡が取れる状態になっています。訓練を始める前は、テレワークに孤独なイメージを持つ利用者が少なくないですが、オンラインでつながっているという実感を持てることで、テレワークを仕事の手段として利用していけるという意識が育つようです。

テレワークで滞りなく業務を行うには、使いやすいインフラを整備することが大事です。今年度から、新たな会議ツールを使い始め、社外との会議がしやすくなりました。今後もより良いツールや使い方を検討していきます。

一定のレベルに達した利用者を就労移行支援へ移して訓練することを検討

今年度の取り組みで予定していた内容と異なる部分はありますか?

民間企業へのテレワーク就労を目指した利用者は3名いましたが、就労決定は1名となりました。他の2名も就職活動を積極的に進めていましたが、残念ながら就労にまで至りませんでした。パソコンを使った事務のスキルや、在宅勤務に求められる自己管理能力について、自己評価と他者評価にまだ乖離があったのだろうと思いますが、その理由の根幹は、企業にテレワークで雇用されるという働き方を本人たちがまだ十分に理解できていなかったからだと思います。

ここまでの取り組みで課題と思われたことは何でしょうか?

テレワークで就労をするために必須の「自己管理」意識を、いかに伝え、教育していくかということです。そのためには、利用者のレベルに合わせた訓練を行える体制が必要だと感じています。

当事業所は今年度から就労移行支援**をスタートしました。テレワークでの一般就労訓練について、まず就労継続支援B型で受け入れることは変わりませんが、私たち職員が「この人は就職できるだろう」と判断した利用者は、“就職準備組”として就労移行支援へ移ってもらうことを計画しています。

一定のレベルに達した利用者が就労移行支援へ移ることで、就労に対する本人の意識を向上させて就職に結びつけることも狙いです。2021年4月から、この体制での訓練ができるように準備中です。

就労継続支援B型は福祉施設ですので、利用者の中にはテレワークの訓練を受けていても、一般就労を視野に入れていない人もいます。そうした人たちが在宅で請け負う工賃の向上となる仕事の提供も課題です。

独自のオンライン説明会を月1回開催していく

今後のテレワーク推進活動についてお聞かせください。

2021年2月から、障がいを持つ本人や支援者向けのテレワーク利用に関して、オンライン説明会を月1回程度開催していきます。企画も運営も完全に私たちだけで行います。障がい者のテレワーク就労の可能性を周知するには、やはり説明機会を増やすことが重要です。オンラインですので、どこからでも視聴していただけます。

来年度以降、予定しているテレワーク活用・拡大計画をお聞かせください。

県外利用者を含めた在宅テレワークでの利用者の受入れ人数を5名程度に拡大し、総利用者数10名程度としていきたいです。毎年度、コンスタントに3名程度の在宅テレワークでの一般企業就労者を輩出することが目標です。

中期的には常時20名程度の在宅での訓練利用者の受入れを目指します。在宅利用者数が増える見込みが立った場合には、テレワークの指導職員の増員が必要になり、1名の完全在宅での雇用も検討することになると思います。

県外の利用者はすでに体験を行った1名以外にも、訓練を受けてみたいという人たちはいます。受け入れるには本人在住地域からの認定が必要ですが、テレワークでの遠隔利用では認められない場合も今まではありました。先日、来年度からの福祉サービスにおけるICT活用促進について行政から各自治体へ通達がありましたので、今後はオンラインでの指導・訓練が進むと思っています。

*就労継続支援B型とは

障害者総合支援法(旧 障害者自立支援法)に基づく就労継続支援のための施設。現時点で一般企業への就職が困難な障がいのある方に、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行う。

**就労移行支援とは

障害者総合支援法(旧 障害者自立支援法)に定められた就労支援事業の一つ。一般企業に就職を目指す障がいのある方に対し、就労に必要な知識・能力の向上を目的とした訓練や準備、就職活動支援及び就職後の職場定着支援を行う。

令和2年度テレワーク導入事例動画~就労継続支援多機能型事業所 しまんと創庫


テレワーク事例動画(約3分)
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