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ベストプランナー合同会社 自宅で会社の固定電話やFAXの発着信ができるように工夫するなどオフィス勤務と 同等のテレワーク環境を整備している。テレワークで削減できた会社の交通費等を原 資として在宅勤務時の電気代を補助している。時間外・休日労働を原則禁止としてお り、長時間労働の抑制にも取り組んでいる。 ■制度の整備状況 子育て中のパート社員が子どもの進学事情により思い悩んでいたことをきっかけにテレ ワーク勤務の検討を開始した。 そして2020年3月にテレワーク勤務規程を施行し、同じタイミングでフレックスタイム制度を 導入した。テレワーク勤務規程では、在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイル勤務に加 え、個人端末の利用について定めている。 会社概要 基本的な事項 組織名 名称:ベストプランナー合同会社 創立:2010年 組織代表者 役職代表社員 氏名川崎洋(かわさきひろし) 業種情報通信業 所在地埼玉県 総従業員数7人(2020年8月時点) テレワークの導入形態 終日在宅勤務部分在宅勤務 モバイル勤務 テレワークの利用者数(過去1年間)7人(2020年8月時点) 24 ■経営上の位置付け 安心・安全・便利に使えるテレワークITツールを販売する会社として、30名以下の中小企 業の模範となれるように会社を上げてテレワークに取り組んでいる。 ■周知・啓発方法 テレワークを後押しする助成金や補助金をお客様へご紹介し、使いやすく適正なITツー ルを導入していただく、という使命感のもと、社長自らテレワークを実践し、テレワークの意義 や情報を発信している。 ■人事・労務管理の整備 【労務管理の運用ルール】 始業報告・中間報告・終業報告をグループウェアへ行うことにより労働時間を管理してい る。フレックスタイムの活用や短時間の中抜けについては、社員の判断で実施できる。管理 者が労働時間を把握できるよう、中間報告と終業報告は詳細に報告させており、社員とそ の管理者がお互いに臨機応変に対応できるようにコミュニケーションをとりながら運用して いる。 【人事評価面での取組】 全社員がテレワーク勤務をしており、共通の指標で評価している。労働時間ではなく、会 社に対する貢献度、個人目標に対する達成度、管理者による相対評価によって、適正な評 価がなされるようにしている。 会社の平均年齢は49歳であり、テレワーク勤務を行う60歳以上の社員についても年齢 に関係なく能力主義による評価を実施している。 ■情報通信環境の整備 Web会議ができるカメラ付きのパソコンを貸与している。テレワーク中のコミュニケーション においては、電話やメール、Web会議のほか、グループウェアのチャットツールを活用してい る。データ共有ができる社内ファイルシステムへのアクセス権限を付与し、業務を円滑に進め られるようにしている。 また、会社の固定電話やFAXをテレワーク中にスマートフォンで発着信できるアプリを導入 しており、VPN接続を活用して会社に出勤しなくても業務に支障が出ないような環境を整備 している。 25 (写真1スマートフォンでの電話・FAXの発着信イメージ) 【在宅勤務】 会社から貸与したパソコンには作業内容が自動録画され、モニタリングを実施できる仕 組を導入している。これにより、情報漏洩の防止や長時間労働の抑制につなげている。 (写真2会社貸与パソコンのモニタリングイメージ) 【モバイルワーク】 客先へ訪問する営業職の社員とネットワークエンジニアにはスマートフォンの貸与又は 通信費用の毎月4千円会社負担を実施している。また、テザリング機能を活用することでス マートなモバイル勤務を実現している。 26 ■環境整備上の工夫 全社員に対して、Web会議ができるパソコンを貸与し、グループウェアのID・社内のファイ ルシステムへのアクセス権限を付与している。管理者には社内のWebカメラへのアクセス権 を付与しており、どこからでも社内の状況を確認できる仕組を構築している。 また、1ヶ月10営業日以上テレワークを実施する社員に対し、自宅の電気代補助のため会 社から毎月3千円を支給している。 (写真3Webカメラでどこからでも社内の様子を確認できる) 27 ■健康で豊かな生活のための時間の確保 【労働時間の工夫】 テレワーク利用者が始業時間や終業時間を柔軟に設定できるよう、2020年3月1日よりテ レワーク規定の施行に合わせてフレックスタイム制を導入している。フレックスタイム制の運 用においては、終業後次の日の仕事初めの時間までは11時間のインターバルを設けるよう ルール厳守を徹底している。 会社での勤務・テレワーク勤務のどちらにおいても時間外・休日労働を原則禁止としてお り、客先で機器の設置・設定を行う1名(残業月10時間以内)を除き、他の社員は毎日の残 業時間0を継続している。 ■就労による経済的自立、多様な働き方・生き方の選択 【多様な人材の活躍】 テレワークを活用し、パソコンが使える方であれば60歳以上の方を積極的に採用してい る。社員・パート5名中、ハローワーク経由で60歳以上の方を2019年に1名、2020年にも1 名採用している。 【育児・介護と仕事の両立】 テレワークとフレックスタイムを導入したことで、扶養 の範囲内で1日5時間、週4日パート社員として働いて いた1名が、2020年1月よりフルタイムの正社員として 活躍している。『在宅でフルタイム社員』を提案するこ とにより時間と給与面の両方を解決することができて いる。 写真4は自社のネットワークエンジニアが、顧客のパ ソコンをリモート操作でメンテナンスしている様子であ る。 ■社員の満足度 2020年8月に実施した社員アンケートでは、家事・育 児をする時間や、思考できる時間が増えたことなどから 「テレワークを実施して良かった」という回答が100%と なり、また仕事に集中しやすくなったなど、「生産性が上 がった」という回答は80%となった。 ワーク・ライフ・バランスに関する事項 (写真4テレワーク実施中の社員) 28 社内のフリーアドレス化、ペーパーレス化を推進している。節電対策として、冷蔵庫・ウォー ターサーバー等のコンセントを抜いて退出するようにしている。 ペーパーレス化により、複合機の印刷コストが前年同月(2019年6月)比で62.9%削減でき た。会社へ通勤する交通費はテレワーク実施前(2020年1月〜3月平均)と実施後(2020年 6月〜8月平均)を比較すると69.7%削減できた。水道光熱費はテレワーク実施前(2019年4 月〜6月平均)と実施後(2020年4月〜6月平均)を比較すると8.6%削減できた。 2020年4月7日の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の発令を受け、翌日の4月8日か ら現在(2020年10月時点)に至るまで全社員のテレワーク勤務を継続している。 毎週月曜日のみ事務所出社としているが、9時からの社内会議が終了した後の勤務時間 や勤務場所はテレワークに切り替えるなど、本人の意向で変更が可能である。郵便物等の 書類対応は出社日に実施しており、これまでのところ、特に支障は出ていない。 生産性向上の工夫 ベストプランナー合同会社 新型コロナウイルス感染防止に向けたテレワークの取組 29
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