カルビー株式会社
テレワークの活用が難しいとされる製造業において、トップや管理職が率先してテレ
ワーク導入に取組んでいる。
会社概要
組織名
組織代表者
業種主な事業内容
所在地
従業員数
テレワーク導入形態
(複数回答可)
テレワーク対象者数
テレワーク実施者数(過去1年)
掘りだそう、自然の力。
Calbee
カルビー株式会社
URLhttp://www.calbee.co.jp/index.php
創立1949年
代表取締役社長兼COO
伊藤秀二(いとうしゅうじ)
製造業
東京都
総従業員数3,546人(2015年4月時点)
終日在宅勤務
モバイルワーク
総対象者数237人(2015年7月時点)
総実施者数75人(2015年7月時点)
役職
氏名
テレワーク実施に関する企業の取組
制度の整備状況
2007年に、本社の一部部門にフリーアドレスを導入した結果、IT環境が整備され、ペーパーレスの第
一歩となった。2010年には、本社オフィスの移転に際し、本社全部門を対象としたフリーアドレスを導
入し、上司・部下が目の前にいない働き方が定着。
その後2011年に、営業職の直行直帰スタイルが定着し、モバイルワークが進展した。併せて働き方変
革のためのプロジェクトを結成し、試行錯誤の結果、2013年夏には本社東京支店にて在宅勤務をテス
ト導入するに至った。こうした取組の成果について、本部長クラスが高く評価をしたことを受け、2014
年4月に在宅勤務を全社に正式導入することとなった。
経営上の位置づけ
トップからは「効率的に働くこと」「Officeisthemostdangerousplace」「現場に出ろ」などのメッセー
ジにより、会社で長時間働くこと、会社に在席することを“良し”とせず、場所を選ばす、効率よく働き、
余った時間を自分への投資に使うように常々従業員に対して話をしている。
ワークスタイルについての考え方
<あるべき姿>
付加価値の高いモノを開発し、供給できる会社
asofAugust2013
会社の成長のためには、個人の成長が必須
ワークライフバランス
●個人の生活が充実すれば、仕事に
も反映され、能力が上がる。
●「ワーク」も「ライフ」も両方とる!
結果主義
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そう、自然の力
Calbee
●効率よく仕事をして成果を出してい
る人を評価する
|従業員への周知・啓発方法
在宅勤務のルールを簡素で使いやすいものとした。また、上司自らが積極的に在宅勤務をすることによ
り、部下への働きかけをしている。
2015年7月には、本社管理職に対して積極的に在宅勤務を推奨し、従来は最大週2日だった在宅勤務を
3日以上も可とし、働き方変革を推進している。
人事・労務管理のルール
前日までに、上司に在宅勤務する旨と業務内容の連絡をする(口頭、メール等にて。所定の書式なし)
終業したら、翌日までにメールにてアウトプットの報告を実施する(所定の書式なし)
事前に申請した業務について何をアウトプットしたかを報告することが1日の業務の成果報告になっ
ているが、基本的に年間の業績目標を達成することが絶対的な評価となっている
■業務プロセス、組織風土の改善
すでにフリーアドレスが定着しているため、IT機器が充分に貸与されており、ペーパーレス化、情報
の電子化も進んでいるため、オフィス勤務にこだわらない働き方が浸透している。
また、部下や上司が目の前にいない働き方も定着している。各自のスケジュールもオープンにし、パソ
コン上でスケジュールが確認できるようになっている。また、上司が積極的に在宅勤務を行い、テレワー
クを実施しやすい雰囲気を作り出している。
ワークスタイル改革
■取組イメージ
●ライフとワークのよい関係のために、「働き方」を変える
ハード面
ワーク
ライフ
asofAugust2013
|働き方改革
環境整備
●オフィス改革により
機能的で効率的な働き方を実現
ソフト面
意識变革
●プロジェクト活動により、
働く意識や制度を変える
ライフワークバランス
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カ
Calbee
テレワークによって実現したワークライフバランス
アピール点
『効率よく働き最大限の成果を出す」「時間ではなく結果で評価』を目指している。また、ルールを細か
く作ることよりも、『分権化』の下、本部長の判断により成果を出すために柔軟な働き方をしている部門
もある。フル在宅勤務をすることにより育児休業からの復帰時期を早めたり、本社の所属でありながら大
阪に住居を構える女性従業員は、週の半分は在宅勤務、半分は出張として本社(東京)に出社している
営業職もテレワークをフル活用することにより、オフィスに出社しない直行直帰型のスタイルをとって
いる。自宅から得意先に行くことによって、通勤ストレスから解放されている。商談待ちの時間も資料作
成の時間に使うことができている。育児休業明けの女性営業も、うまくテレワークを利用することで無理
なく営業を続けることができている。なにより集中力がアップし、業務効率が上がったという声が多く聞
かれる。
|家庭生活の充実/個人の生活の充実/社会生活の充実
≪家族で過ごす時間の確保≫
男性の育児勤務取得者が3名(本社)となった。また、2015年4月~8月でみると、本社における在宅勤
務申請者の時間外労働の平均は1ヶ月5.4時間、在宅勤務の申請をしていない者は7.3時間となっている。わ
ずかではあるが、在宅勤務申請者の労働時間が短くなっている
≪自己実現機会の獲得≫
本社における自己啓発(会社主催の通信教育等)の受講者78名のうち、35名が在宅勤務の申請者となっている
意識改革在宅勤務効果
従業員の声
●家庭と仕事の両立可能⇒女性のキャリアSTOP防止、リテンション
●集中度UPで労働生産性の向上
ストレスフルな通勤時間が不要(時間の有効活用)
部下の管理が難しい
在宅勤務を今後も継続すべきかはいいいえ
上司
(7)
asofAugust2013
本人
(n-260)
在宅勤務の継続を
望む声多数
(73%)
10%
200
71%
73%
50%200
20%
27%
TONUCKGON10
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Calbee
アンケートより
多様な働き方を実現する制度として、
2014年4月より正式導入
休養時間の充実
病気を患った場合は、治療を目的として休暇を取得することが基本であるが、骨折等のように患部以外
において仕事に支障がなく、社員本人が希望している場合は、上司の判断でテレワークを行っている。例
えば、ケガにより通勤が困難なため、療養先の実家で在宅勤務をした実績がある。
|やりがい、労働生産性の向上
≪能力発揮》
在宅勤務導入時に行ったアンケートにおいて「今後も在宅勤務を継続すべきと思いますか」という質問
に対して上司71%、部下73%が「はい」と答えており、従業員満足度は高い。
≪生産性の向上>
在宅勤務以外のライフワークバランス実現の施策も含めての効果であるが、在宅勤務導入時、本社勤務
者の所定外時間が前年比93%となった。
≪仕事に対するやりがいの向上≫
在宅勤務以外の施策も含めた評価であるが、働き方変革の取組に対して「意識して密度の高い、効率的
な仕事に変えることができた」と41%が回答しており、35%は意識して効率よく働こうとしていた。
従業員の効率的な働き方を実現しようとする意識が向上している。
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