(問13)テレワーク実施の際に要した通信費用・水道光熱費などの費用は会社が負担すべきでしょうか。

(答13)
 テレワークに関わる費用については、労働者に過度な負担が生じることは望ましくありません。労使のどちらがどのように負担するか等は、個々の企業ごとの業務内容・物品の貸与状況により様々であり、労使でよく話し合って決めていただくようお願いします。その上で、費用負担について、テレワークを導入する前に、明確なルールをつくり、労働者に対して、丁寧に説明することが望ましいです。

<就業規則での定めについて>
 労働基準法第89条第1項第5号では「労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項を就業規則に定めなければならない。」と規定されています。費用負担についてルールを定めた場合、その中で労働者に費用負担をさせると定めている内容は同号に該当するため、就業規則の作成義務を負う使用者は、当該内容について就業規則(その一部としてテレワーク勤務規程等を設けている場合は当該規程等)を作成、変更する必要があります。
 就業規則の作成義務がない企業であっても、労働者に費用負担をさせる場合には、労使合意による労働条件の変更が必要です。このような労働契約の変更については、できる限り書面により、その内容を当事者間でよく確認してください。

<費用負担の例について>
 テレワークの導入によって、費用が発生する例としては次のようなものが考えられます。
① 情報通信機器の費用
 テレワーク導入企業の事例では、パソコン本体や周辺機器、携帯電話、スマートフォンなどについては、会社から貸与しているケースが多く見られます。会社が貸与した場合、全額会社負担としている例が見られます。
② 通信回線費用
 ①の機器を会社から貸与していることと併せて、通信費用も会社負担としているケースが見られます。
 通信費用については、個人の使用と業務使用との切り分けが困難なため、一定額を会社負担としている例が見られます。
③ 文具、備品、宅配便等の費用
 文具消耗品については会社が購入した文具消耗品を使用する例もあります。
 切手や宅配メール便等は事前に配布できるものはテレワークを行う労働者に渡しておき、会社宛の宅配便は着払いにするなどで対応ができます。やむを得ずテレワークを行う労働者が文具消耗品の購入や宅配メール便の料金を一時立て替えることも考えられますので、この際の精算方法等もルールを定めておくことが重要です。
④ 水道光熱費
 自宅の電気、水道などの光熱費も実際には負担が生じますが、業務使用分との切り分けが困難なため、テレワーク勤務手当に含めて支払っている企業も見受けられます。