(問2)テレワークのうち在宅勤務を導入する場合、労働契約や就業規則を見直す必要はありますか。

(答2)
 テレワークを円滑に実施するためには、使用者は労使で協議して策定したテレワークのルールを就業規則に定め、労働者に適切に周知することが望ましいです。
 なお、法的に就業規則の作成義務がない事業場では、こうしたテレワークのルールについて、就業規則に準ずるものを作成したり、労使協定を結んだりすることが望ましいです。

(注)労働時間制度、賃金制度、費用負担、事業場の労働者全てに適用される事項など労働基準法に定められた事項については、就業規則に定める必要があることに留意が必要です。

 この際に、テレワークを行う場所について、労働者が専らモバイル勤務をする場合や、いわゆる「ワーケーション」の場合など、労働者の都合に合わせて柔軟に選択する場合には、使用者の許可基準を示した上で、「使用者が許可する場所」においてテレワークが可能である旨を定めておくことが考えられます。
 また、使用者は、労働契約を締結する際、労働者に対し、賃金や労働時間のほかに、就業の場所に関する事項等を明示しなければなりません。その際、労働者に対し就労の開始時にテレワークを行わせることとする場合には、就業の場所として上記の「使用者が許可する場所」も含めテレワークを行う場所を明示する必要があります。
 労働者が就労の開始後にテレワークを行うことを予定している場合には、使用者は、自宅やサテライトオフィスなど、テレワークを行うことが可能である場所を明示しておくことが望ましいです。

 なお、労働契約法の規定により、労働契約や就業規則において定められている勤務場所や業務遂行方法の範囲を超えて使用者が労働者にテレワークを行わせる場合には、労働者本人の合意を得た上での労働契約の変更が必要であること(労働者本人の合意を得ずに労働条件の変更を行う場合には、労働者の受ける不利益の程度等に照らして合理的なものと認められる就業規則の変更及び周知によることが必要であること)に留意が必要です。

 就業規則と他の労働規範との関係及び優先順位は、図の通りです。就業規則の内容で、法令や労働協約に反する部分があれば、法令や労働協約の内容が優先されますので、改正をする場合には、全体を通して矛盾がないかを確認する必要があります。